公開日 2025.04.22
更新日 2025.04.19
帯状疱疹予防接種の定期接種が始まります
対象者への通知は、6月上旬頃の発送を予定しております。
目次
1.帯状疱疹とは
帯状疱疹は、過去に水痘にかかった時に体の中に潜伏した 水痘帯状疱疹ウイルスが再活性化することにより、神経支配領域に沿って、典型的には体の左右どちらかに帯状に、時に痛みを伴う水疱が出現する病気です。合併症の一つに皮膚の症状が治った後にも痛みが残る「帯状疱疹後神経痛」があり、日常生活に支障をきたすこともあります。
帯状疱疹は、70 歳代で発症する方が最も多くなっています。
2.定期予防接種の対象となる方
(1)年度内に65歳を迎える方
(2)60~64歳でヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能障害があり日常生活がほとんど不可能な方。
(3)令和7年度かた令和11年度までの5年間の経過措置として、その年度内に70、75、80、85、90、95、100(※)歳となる方も対象となります。
※100歳以上の方については、令和7年度に限り全員対象となります。
(4)帯状疱疹予防接種を自費公費関係なく過去に1度も接種したことない方
対象者の方へ個別通知をお送りいたします。
3.接種費用について
接種費用については、接種するワクチンの種類によって自己負担額が異なります。
ワクチン名 |
生ワクチン(阪大微研) 乾燥弱毒生水痘ワクチン 「ビケン」 |
組換えワクチン(GSK社) シングリックス |
備考 | ||
金額 | ワクチン接種金額 | 自己負担額 | ワクチン接種金額 | 自己負担額 |
※組換えワクチン(GSK社)シングリックスは、 2回接種が必要なため、合計自己負担額は14,000円です。 |
約8,500円 | 3,000円 | 約22,000/1回 | 7,000円/1回 |
4.接種できる市内医療機関一覧
※調整中
5.帯状疱疹ワクチンとは
帯状疱疹ワクチンには生ワクチン(阪大微研:乾燥弱毒生水痘ワクチン「ビケン」)、組換えワクチン(GSK社:シングリックス)の2種類があり、接種回数や接種方法、接種スケジュール、接種条件、効果とその持続期間、副反応などの特徴が異なっておりますが、いずれのワクチンも、帯状疱疹やその合併症に対する予防効果が認められています。
ワクチン種別 | 生ワクチン(阪大微研) | 組換えワクチン(GSK社) |
接種回数(接種方法) | 1回(皮下に接種) | 2回(筋肉内に接種) |
接種スケジュール | ― |
通常、2か月以上の間隔を置いて2回接種 ※病気や治療により、免疫の機能が低下しまたは低下する可能性がある方等は、 医師が早期の接種が必要と判断した場合、接種間隔を1か月まで短縮できます。 |
接種できない方 | 病気や治療によって、免疫がしている方は接種できません。 | 免疫の状態に関わらず接種可能です。 |
接種に注意が必要な方 |
輸血やガンマグロプリンの注射を受けた方は3か月以上、 大量ガンマグロプリン療法を受けた方は治療後 6か月以上置いて接種してください。 |
筋肉内に接種をするため、 血小板減少症や凝固障害を有する方、 抗凝固療法を実施されている方は注意が必要です。 |
その他に、接種前に発熱を呈している方、重篤な急性疾患に罹っている方、それぞれの予防接種の接種液の成分によってアナフィラキシーを呈したことが明らかな方等はいずれのワクチンをも接種できません。
また、心臓血管系疾患、腎臓疾患、肝臓疾患、血液疾患等の基礎疾患を有する方、予防接種を受けて2日以内に発熱や全身の発疹などのアレルギー症状があった方、けいれんを起こしたころがある方、免疫不全を診断されている方や、近親者に先天性免疫不全症の方がいる方、帯状疱疹ワクチン(生ワクチン、組換えワクチン)の成分に対してアレルギーを起こすおそれのある方等はいずれのワクチンについても接種に注意が必要です。
6.帯状疱疹ワクチンの効果
ワクチン種別 | 生ワクチン(阪大微研) | 組換えワクチン(GSK社) | |
帯状疱疹に対するワクチンの効果(報告) | 接種後1年時点 | 6割程度の予防効果 | 9割以上の予防効果 |
接種後5年時点 | 4割程度の予防効果 | 9割程度の予防効果 | |
接種後10年時点 | ― | 7割程度の予防効果 |
※合併症の一つである、帯状疱疹後神経痛に対するワクチンの効果は、接種後3年時点で、生ワクチンは6割程度、組換えワクチンは9割以上と報告されています。
7.帯状疱疹ワクチンの安全性
ワクチン接種後に以下のような副反応がみられることがあります。また、頻度は不明ですが、生ワクチンについては、アナフィラキシー、血小板減少性紫斑病、無菌性髄膜炎が、組換えワクチンについては、ショック、アナフィラキシーがみられることがあります。
接種後気になる症状を認めた場合は、接種した医療機関へお問い合わせください。
主な副反応の発現割合 | 生ワクチン(阪大微研) | 組換えワクチン(GSK社) |
70%以上 | ― | 注射部位の疼痛 |
30%以上 | 注射部位の発赤 |
注射部位の発赤 筋肉痛、疲労 |
10%以上 | 注射部位のそう痒感・熱感・腫脹・疼痛・硬結 | 注射部位の腫れ、胃腸症状、悪寒、発熱 |
1%以上 | 発疹・倦怠感 | 痒み・倦怠感・全身疼痛 |
8.他のワクチンとの同時接種・接種間隔
いずれの帯状疱疹ワクチンについても、医師が特に必要と認めた場合は、インフルエンザワクチンや新型コロナワクチン、高齢者肺炎球菌ワクチン等の他のワクチンと同時接種が可能です。
ただし、生のワクチン(阪大微研)については、他の生ワクチンと27日以上の間隔を置いて接種してください。
9.接種を受けた後の注意点
ワクチンの接種後30分程度は安静にしてください。また、体調に異常を感じた場合には、速やかに医師へ連絡してください。
注射した部分は清潔に保つようにしてください。接種当日の入浴は問題ありません。
当日の激しい運動は控えるようにしてください。
10.予防接種健康被害制度について
予防接種は、感染症を予防するために重要なものですが、健康被害(病気になったり障害が残ったりすること)が起こることがあります。極めてまれではあるものの、副反応による健康被害をなくすことはでいないことから、救済制度が設けられています。
制度の利用を申し込む時は、予防接種を受けた時に住民票を登録していた市町村にご相談ください。
11.よくあるご質問
Q1.接種期限はいつまでですか?
回答:令和7年度は、令和8年3月31日までとなります。
Q2.組換えワクチン(GSK社)シングリックスを自費で1回打ち、2回目の時期は定期接種対象期間になっています。自費ですか?
回答:2回目の接種時期が定期接種対象期間の場合、2回目は公費で接種が可能です。