名護市消防署救急活動について

公開日 2025.04.02

更新日 2025.04.01

名護市消防署における救急活動では、救命率向上のためHP-CPR(ハイパフォーマンス・シーピーアール)という活動を令和5年より導入しております。

HP-CPRとは

HP-CPRとはシアトルで確立された、救急現場で可能な限り理想に近いチームCPRを行う概念です。特にHP-CPRでは、エビデンスに基づく「質の高い胸骨圧迫」が何より重要視され、2次救命処置の土台と表現されています。そのため、静脈路確保や気管挿管を含む全ての処置を行う際にも、胸骨圧迫の不必要な中断を行わないことが重要です。

 HP-CPR導入する上で重要なポイントは、現場で質の高い心肺蘇生を行う際にリアルタイムフィードバック器具(胸骨圧迫の深さを測定する器具)を用いることで、詳細な蘇生活動の質の記録を行います。一連の処置が終わった後にはそのリアルタイムフィードバック器具に残されたデータ、除細動器内に残されている心電図データと音声データ、そして活動記録表を基にCCFを抽出し検証(フィードバック)を行い、質の高い蘇生活動を目指す取り組みです。

 

CCF(Chest Compression Fraction)とは

CCF(胸骨圧迫比率)=胸骨圧迫を継続している時間÷全活動時間(心肺停止を確認した時刻から病院に引継までの時間)

目標値:90%以上(電気ショック症例80%以上)

CCF平均86.38% 電気ショック(DC)が必要な症例77.8% (令和5年~令和6年 リアルタイムフィードバック器具使用中の値) CCF検証件数 41件

 

ROSC(Return Of Spontaneous Circulation)とは

心肺停止状態から頸動脈または上腕動脈で脈拍が触れるようになった状態

 

PA連携とは

ポンプ車(Pumper)と救急車(Ambulance)の頭文字を用いたものです。救急事案においての重傷事案や搬送困難事案、傷病者や救急隊の安全を確保する必要がある事案で同時に出動する場合、また全救急車が出動している場合にポンプ車が先行出動し対応を連携して行う活動のことです。

 

データ公表

①2022年・2023年の心肺停止症例数・ROSC件数 

心停止症例数54件(2022年) ROSC症例数10件

心停止症例数51件(2023年) ROSC症例数12件

 

②社会復帰数

2022年 2件

2023年 2件

 

 

高齢者の一般負傷について(予防救急) 

予防救急とは、日頃の注意や心がけ、事前の対策によって、救急車を呼ぶような病気やケガを未然に防ぐ取り組みです。

2023・2024 一般負傷出動件数[PDF:98.5KB]

総務省消防庁 救急事故防止リーフレット

https://www.fdma.go.jp/publication/portal/post4.html

 

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