部瀬名南遺跡

沖縄貝塚時代前期

【所在地】名護市字喜瀬

 部瀬名南遺跡は、ブセナリゾート地内から国道58号の南側までの範囲に立地している部瀬名貝塚の南側約120mに位置し、背後には山地の急斜面が迫る後背湿地に立地しています。

 部瀬名南遺跡は、市道部瀬名線道路改良工事及び「2000年九州・沖縄サミット」の開催にあたり計画された国道58号部瀬名線道路線形改良事業に伴い、工事区域の埋蔵文化財の有無を確認するため、平成11(1999)年度に試掘調査を実施しました。

 その結果、別の時代の遺跡が確認され、翌12年度に緊急発掘調査を実施しました。

 調査区は丘陵地の裾野に位置し、背後の谷間からは小川が流れる立地となっていました。調査によって出土した土器は、沖縄貝塚時代前期の荻堂式・大山式土器が多数を占め、その他にも同時期の伊波式・室川式・カヤウチバンタ式土器がみられることから沖縄貝塚時代前期(縄文時代後期)の遺跡であることが分かりました。

 また、集石遺構が1基検出されましたが、どのような性格のものであるかははっきりしていません。

 遺跡の特徴として、土器以外の遺物が少ないという点があげられます。土器の他には石器が1点出土したのみで、通常はこれらの人工遺物に伴うはずの貝類が全く出土しませんでした。

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部瀬名南遺跡 調査区全景
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部瀬名南遺跡 発掘調査の様子
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部瀬名南遺跡 土器出土状況
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部瀬名南遺跡 土器(口縁部)
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部瀬名南遺跡 土器(口縁部、底部)

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