たばこの煙には7000種類以上の化学物質が含まれています。有害物質と認定されているものは数百種類に上り、そのうち約70種類は発がん性物質です。喫煙は、予防可能な疾患における死因の中で最も高い危険因子であり、受動喫煙について肺がんや虚血性心疾患等のリスクを高めることが明らかにされています。
たばこが全身にもたらす影響
がん |
認知症 | 喘息 | 虫歯 | 歯周病 |
心臓病 | 脳卒中 | 動脈硬化 | 糖尿病 | リウマチ |
流産や早産 | 低出生体重児 | ED(勃起不全) | 肌の老化 | 免疫力低下 |
SIDS(乳幼児突然死症候群) | 子宮内胎児発育不全 | 日常生活自立度の低下 | COPD(慢性閉塞性肺疾患) |
ニコチン依存症 |
受動喫煙対策
⑴.受動喫煙とは
他人の喫煙により発生したたばこの煙を吸わされることを受動喫煙と言います。喫煙者が吸うたばこの煙を「主流煙」と言いますが、反対側から立ち上る煙を「副流煙」と言い、副流煙には主流煙よりも多くの有害物質が含まれています。また喫煙者が吐き出した煙を「呼出煙」と言い、有害物質も含まれています。継続的な受動喫煙により健康影響が発生し、年間約1万5千人が亡くなっていると推計されています。
⑵.受動喫煙対策
「望まない受動喫煙をなくす」ことを目的に、2018年7月健康増進法の一部を改正する法律が成立しました。多くの施設において原則屋内禁煙となり、20歳未満は喫煙エリアへ立ち入り禁止となりました。また喫煙のためには喫煙室の設置が必要になり、標識掲示が義務づけられています。
5/31は「世界禁煙デー」、5/31-6/6は「禁煙週間」
・世界禁煙デー
WHO(世界保健機関)は5/31を世界禁煙デーと定めています。
2023年テーマ:Grow Food,not tobacco(たばこではなく、食べ物が必要)
・禁煙週間
厚生労働省では世界禁煙デーを含めた5/31-6/6を禁煙週間と定めています。
2023年テーマ:たばこの健康影響を知ろう!~望まない受動喫煙のない社会を目指して~
さあ、禁煙をはじめてみよう(スマート・ライフ・プロジェクト)
禁煙治療
禁煙により虚血性心疾患(心筋梗塞・狭心症)や心臓病死、がんに罹る割合(罹患率)や死亡率は低下します。健康面以外でも、火災の減少や健康保険費用の減少、たばこ代の節約、受動喫煙の軽減など、禁煙のもたらすメリットは大きいです。